この図で最も高い所の土合駅付近の標高は、上り線(上野行き)のものです。下り線(長岡・新潟方面)の土合駅の標高は583mです。(
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上りと下りで2本あるうち最初のトンネルは単線で、現在の上り線になっています。1931年に開通しました。上越国境は険しく、長大トンネルを避けるためにループ線を設けて標高を稼ぎました。それでも国境越えの清水トンネルは9,702mもあります。
戦後の1967年に作られた下り線は、勾配を緩やかにするためにかなりの長大トンネル(13,490m)となっています。この長大トンネルは新清水トンネルと名づけられました。
土合駅はこの下り線トンネルの中にあります。標高差が地上と70.7mもあるため、地上に出るためには462+24段の階段を通らなければなりません。また、上越新幹線の大清水トンネルは更に長く、22,221mもあります。 東京から来た新幹線は、水上よりも上野寄りの上毛高原駅(標高約450m)からすぐ大清水トンネルに入り、山を登ることなく越後湯沢駅まで下っていきます。
尚、上越国境越えの線路は、一番最初の清水トンネルの頃から直流電化され、長いトンネルを蒸気機関車が煙を上げて走ることはなかったそうです。
2005年1月に「SL&EL駒子号」「ループ線観賞号」が運転された時も、D51 498が上越国境を越える事はなく、水上-越後湯沢間は電気機関車の単独運転でした。
土合駅を探索した時のページもあります。